雑草園の自然菜園では肥料は与えていません。精米から出る糠や野菜屑を土に戻しつつ、根を残して刈り取った草を土に返します。漉き込むこともしません。自然と同じ、草や虫の死骸が積み重なっていきます。イネ科の草は上を刈ってもすぐに伸びてきます。無限のように湧いてくる自然の肥料です。昨年まで葛の海だったところを草刈りして、自家採種しているトウモロコシを種下ろししたら、たくさん実りました。
雑草園とは
雑草園は山梨県北杜市にある自然菜園です。土を生かしながら文章そして作品を収穫し、みなさまに出荷しています。
雑という漢字は色とりどりの糸を集めて衣を作る意味から、同じではないものが混じり合いながらひとつに集まっていることを表します。
草は地から芽吹いて上へと向かうところから、物事のはじまりという意味も持ちます。
宇宙のように見えるものは、多様なものが一点に凝縮されて、そしてまた多様に展開していく、その躍動的な姿のほんの一部です。
私たちは雑草に「ぞうそう」というよみがなを付けて、自分たちの住む場所の名前とし、小さな雑誌の名前ともしました。それは、荒れてしまった地面をまた緑豊かな森にする、その最初の一点が雑草の種から始まることへの、畏敬の意味でもあります。
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