食の森

荒れた土地だから実る

雑草園の雑木林エリアの向こうに使っていなかった場所がありました。夏にはクズが生い茂り近づくことができません。そんな場所を1時間ほどで「開拓」して、自家採種していた甲州モロコシとヒマワリを種下ろししてみました。もちろん無肥料、無耕転ですが、結果は他の場所より数倍速い生長で、背丈も2メートルを超えて、モロコシをたくさん実らせてくれました。農地として使われていた場所は化成肥料と耕転で土が死んでしまっている場合が多いようですが、草やマント群落に覆われている「荒れた土地」は枯れた植物の蓄積によって土が生き生きしているため、最初から収穫が期待できます。そして、枯れたモロコシの茎や葉、次々に出てくるクズの芽や草の刈り取ったものは、きちんと土の上に重ねて次の収穫のために土を繋いでいきます。こんな豊かな場所なのに荒れたように見えたのは人間の錯覚だったのでしょう。

コメントする

CAPTCHA


雑誌「雑草」のお申し込み