雑草園の雑木林からは大量の枯葉が道に落ちます。車がほとんど通らない道なので、枯葉はアスファルトの上に蓄積し、少しずつ土のように分解されていきます。と言いつつも、残念ながらアスファルトの道がすぐには土にはならないので、集めて土の力をプラスしたい畑に移動させています。畑に運んだ枯葉は、枯れた雑草たちの上に覆うように乗せていくだけ。すき込んだりはしません。雑木林の周辺の土と同じ状態です。枯葉は土の表面に適度な湿り気を与えながら、層を作るように土へと還っていきます。
雑草園とは
雑草園は山梨県北杜市にある自然菜園です。土を生かしながら文章そして作品を収穫し、みなさまに出荷しています。
雑という漢字は色とりどりの糸を集めて衣を作る意味から、同じではないものが混じり合いながらひとつに集まっていることを表します。
草は地から芽吹いて上へと向かうところから、物事のはじまりという意味も持ちます。
宇宙のように見えるものは、多様なものが一点に凝縮されて、そしてまた多様に展開していく、その躍動的な姿のほんの一部です。
私たちは雑草に「ぞうそう」というよみがなを付けて、自分たちの住む場所の名前とし、小さな雑誌の名前ともしました。それは、荒れてしまった地面をまた緑豊かな森にする、その最初の一点が雑草の種から始まることへの、畏敬の意味でもあります。
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