まだ週に1回くらいは雪が舞う季節。でも、雑草園から見える甲斐駒が少しずつ霞んできました。雪のたびに山はまた白くなり、頂上に雪雲を乗せられていても、春の色合いが感じられます。冷たい雪解け水が麓に降りて、陽射しに温められながら、田んぼの脇の水路を流れていく。雑草園のあるこの地域では、これから道づくりと春祭り、そして堰上げと続きます。実相寺の神代桜の開花ももうすぐです。
雑草園とは
雑草園は山梨県北杜市にある自然菜園です。土を生かしながら文章そして作品を収穫し、みなさまに出荷しています。
雑という漢字は色とりどりの糸を集めて衣を作る意味から、同じではないものが混じり合いながらひとつに集まっていることを表します。
草は地から芽吹いて上へと向かうところから、物事のはじまりという意味も持ちます。
宇宙のように見えるものは、多様なものが一点に凝縮されて、そしてまた多様に展開していく、その躍動的な姿のほんの一部です。
私たちは雑草に「ぞうそう」というよみがなを付けて、自分たちの住む場所の名前とし、小さな雑誌の名前ともしました。それは、荒れてしまった地面をまた緑豊かな森にする、その最初の一点が雑草の種から始まることへの、畏敬の意味でもあります。
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